組織の力を発揮する|ハワイ|TH Associates
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​    組織の力を発揮する

企業も学校も、はたまた家庭も組織であることには違いはない。組織がその力を最も発揮できるのは、組織を構成する人々が、価値観を共有し、組織の目的に共感し、共通の目標に向ってベクトルを同じくできていることであると思う。おそらく、多くの人は、このことには同感なのではないだろうか。  また、組織を構成する多様な人材が、それぞれの得意な分野で、強みである自分の能力、タレントを 十分に発揮できる状況になっていることである。

 

しかし、現実の組織で起こっていることは、これらのことを阻害することが、意識しないで行われていることも多い。

 

リーダーとなる人に、明確なビジョンがない。10年度、20年後、その組織がどんな状態になっていたいのか、いるべきなのかが明確ではない。もちろん10年後、20年後の環境など正確に分かることはないが、それでもそうしたビジョンは、ベクトル合わせには不可欠である。そのビジョンが的を得たものなのかどうかは、組織の歴史、文化、強み、将来環境の思い描く絵(あたっていようとあたっていなくても)を考慮したものであるべきであり、論理よりもどちらかというと直観的に思うことであろうと  思う。ボトムアップで積み上げて検討するような類のものではないと思う。ビジョンは、リーダーの  哲学であり、思いであり、意思であり、それを機会がある毎に、繰り返し繰り返し組織内の人に伝えることによって浸透していくものと思う。将来環境を思い描くにあたっては、やはり多くの組織外の人との交流、本音の会話によって培われるものではないかと思う。ウェブ上の情報や、新聞・雑誌の情報ではなく、同じような苦労をしている人の生の声からヒントを得られるのではないかと思う。また、組織の実態も、正式の会議よりも、非公式な会食やノミニケーションで分かるのではないかと思う。もちろん正式の会議や、きちっとした目標管理も全く無駄とは思えないが、それらは結局はオーバーヘッドであるので、できる限り簡素化するのが望ましいと思う。オーバーヘッドというのは、つまり営業部門であれば、報告書を書いたり、会議の資料を作ったりしているよりは、お客さんのところに行く回数を 増やす方が、組織にとって良いという意味である。

 

そして、細かくやるべきことをトップから指示するのでなく、日本の組織の特徴であり、強みでもあるミドル・アップ・アンド・ダウン、つまり、現場のことが分かっている中間管理職が中心となり上申し、トップはビジョンを提供し、全体の整合性と方向性を確認し、必要に応じて微調整するというようなマネジメントの仕方が最も効率的なのではないかと思う。また、トップは組織を構成する人を信頼することが必要である。何かにチャレンジすれば、うまくいかないことも起こる。現場での失敗は、もちろん現場の管理職の責任ではあるが、「失敗」をどのように生かすかを考え、現場のチャレンジ精神をなくすような言動は慎むべきであると思う。間違いを起こさないこと自体が仕事になるような組織が成長していくとは思えない。山本五十六氏の「やってみせ、やらせてみて、させてみて、ほめてやらねば、人は動かじ」であり、また、聖書に言う「寛容、忍耐、謙遜、柔和」が人、特にリーダーには必要だと思う。

 

最後に、仕事は本来楽しいものである。自分の能力を組織、社会、ひいては世界のため役にたつように発揮できるというのは、本人にとって大変ありがたいことであり、そもそも人がこの世に生を受けてきた意味・ミッションなのではないかと思っている。